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第156回芥川賞・直木賞カフェ報告!

こんばんは。hajimeです。

今回もやってきました直木賞カフェ。今回は新たに芥川賞も加わってパワーアップ!

今回は打ち上げも合わせると10名で行われたカフェの報告をと思いましたが、

相変わらず打ち上げで飲み過ぎてグダグダでした…。

参加していただいた皆さん、本当にありがとうございました<(_ _)>

と、これだけではいまいちなので、皆さんの予想を上げておきます(^^)

​◎直木賞予想

 予想的中者多数のため、どなたが的中かは載せておりません。  だんじろーさん  1.恩田 陸著『蜜蜂と遠雷』(幻冬舎)  ウィンさん ​ 1.垣根涼介著『室町無頼』(新潮社)  Hajimeさん  1.『蜜蜂と遠雷』  2.『また、桜の国で』  まず、『蜜蜂と遠雷』です。  恩田さん、こういう作品かけるんですね。  ある地方都市のピアノコンクールを舞台にした作品ですが、  詰め込まれた勢いみたいなのがすごい。  天才が見えている世界が見えてくるようで楽しかったです。  『バリバリ伝説』読んだ後にバイクに乗った瞬間みたいな感じでした。  ただ、中盤までの熱さに較べると、最後は淡泊な終わり方でしたね。

 次に『また、桜の国で』です。  前回の『戦場のコックたち』を思い出しました。  ロシア人と日本人のハーフが第2次大戦前のポーランドに外交官として赴任する  ところから始まります。  ナチスドイツ占領下のワルシャワで追いつめられるポーランド人、そしてユダヤ人  の姿は戦争に負ける怖さを感じさせます。  主人公の周りで起こる話は『坂の上の雲』の明石大佐の話を思い出しますね。  最後の雰囲気も物悲しくていいですね。戦争という運で生死が決まる世界の終わ  りはこんなものなのかもしれません。  帯にショパンと書いてあったけれど、そんなに表に出ていたかな?しかし、『戦場  のコックたち』と同じ結末をたどりそう…。

 次は『室町無頼』。  応仁の乱直前を舞台にした武芸物といえばよいのでしょうか。  強い主人公が戦うのは、読んでいてひやひやしなくていいですね。  ただ、中世が好きな人間としては、出てくる人間たちが現代的な思考しすぎという  気がします。  そこらへんがなんとかなると、逆に売れない気もするし…。  昔大山崎のあたりをうろついていた時期があったので、懐かしい気持ちで読めま  した。  で、『十二人の死にたい子どもたち』  これ、密室ミステリーですよね。  密室である理由もあり、緊張感もあり楽しく読めました。  が、話し合いをする理由がよくわからなかったなあ、と。  ミステリーを分解するのは苦手なのですが、海千山千のあの方々に立ち向かうの  は厳しいのでは…。

 最後に『夜行』です。  森見登美彦が真面目に書いたか、という気持ちです。  ただ、京都を離れてほしいなあ。  離れてなお漂う雰囲気みたいなものが見たいと思います。  そう考えると、『ペンギンハイウェイ』は惜しかったなあ。  saccoさん  1.恩田 陸著『蜜蜂と遠雷』(幻冬舎)  2.垣根涼介著『室町無頼』(新潮社)  恩田さん、垣根さん、須賀さんで悩みましたが、爽やかさで恩田さん押しにしまし  た。文章で音楽を聴くことも出来るのだと感じさせてもらいました。  pikaさん  一押し…室町無頼  二押し…十二人の死にたい子どもたち  あとは夜行を読みましたが、これは受賞しないかなあと思ってます。  (あくまで個人の意見です!)  一応読んだ中では室町無頼が一押しですが、ちょっと漫画ちっく過ぎかも知れな  いなあとも思うので、そこで落とされちゃうかなあとも危惧してます。 ​ motonagaさん  1.蜜蜂と遠雷  2.室町無頼  恩田陸さんにはそろそろ受賞して欲しい希望です。垣根涼介さんは受賞してな  いことに驚きなぐらいキャリアがありますが次回も狙えるということで二押しにしま  す。  本当は森見登美彦さんも好きなんですが。  suzukiさん  1.『蜜蜂と遠雷』  2.『また、桜の国で』  3.『夜行』  前回の交換会で聞いた背景から恩田さんの受賞を期待したいものです。  S.K.さん  一押し:「蜜蜂と遠雷」  二押し:「室町無頼」  以下、参考順序  「また、桜の国で」  「12人の死にたい子どもたち」  「夜行」  基本、hajimeさんの予想に近いのですが、好みの補整で二位と三位が  入れ替わってます。「また、桜の国で」は動揺させられ具合では自分のなかでトッ  プでしたが、重すぎない作品が受賞してほしい、という謎の思いをこめました。  4位5位は個人的には好きな作品だけど、受賞となると他の三作品がしそうだな、  という理由で下げてます。一位は敢えてノーコメントです(笑)  akaneさん  1 蜜蜂と遠雷  2 また、桜の国で  3 十二人の死にたい子どもたち  4 夜行  蜜蜂と遠雷は、夜とピクニックのような丁寧に積み上げる印象で良かったです。  もっとこういう本を書いてほしい…  K.M.さん  一推し:蜜蜂と遠雷  二推し:夜行  K.N.さん  一押し:夜行  二推し:十二人の死にたい子供たち  Saoriさん  一押し:また、桜の国で  二押し:蜜蜂と遠雷  Uranoさん  1.恩田陸著『蜜蜂と遠雷』  2.須賀しのぶ著『また、桜の国で』  3.森見登美彦著『夜行』  4.垣根涼介著『室町無頼』  5.冲方丁著『十二人の死にたい子どもたち』  『蜜蜂と遠雷』にも書かれている通り「コンクールは概して減点法」。  それにならえば、今回最も減点の少なそうな本作が受賞に近そうです。

 『また、桜の国で』は余韻が最高でした。予定調和的な展開に目をつぶり、一押し  にしようかとも思いましたが、「それは感傷にすぎん」と言われている気がして順位  を下げました。  『夜行』は、読者さえも穴に吸い込みそうなファンタジックな要素を  排除していくと、作中人物がみな傍観者である点が引っかかりました。

 『室町無頼』は主要人物4人がとても魅力的です。でも魅力的すぎるあまり、  土一揆の当事者とすることに違和感がありました。  「まったくもって八百長」とまでは言いませんが…。

 『十二人の死にたい子どもたち』はミステリーとしてツッコミどころが多そうです。  直木賞では全員が賛成するまで授賞させないなんてことはないですけど、  それでも苦戦しそうです。  ​◎芥川賞予想

 みどりがめさん、予想的中おめでとうございます! ​​ みどりがめさん  1.宮内悠介著『カブールの園』(文學界10月号) ​ 2.山下澄人著『しんせかい』(新潮7月号)  uranoさん  本命 宮内悠介著「カブールの園」  対抗 加藤秀行著「キャピタル」  三番手 岸政彦著「ビニール傘」  四番手 古川真人著「縫わんばならん」  五番手 山下澄人著「しんせかい」  今回は(も?)予想は難しかったですが、無難なところで「カブールの園」を一押し  にします。一読しただけでは「うーん、ふつうだな」という感じで、特段引っかかりを  感じませんでしたが、再読してみると、よく練られた上に前向きな小説であることが  分かりました。健闘してほしいです。  対抗は「キャピタル」。中盤の展開に比してオチがしぼんだ感じは受けます。で  も、“読ませる”作品だったと思います。純文学というより、エンタメっぽい感じでし  た。というか、むしろハルキっぽかったです。  ここまで文体を真似ていいものなのでしょうか。  「ビニール傘」は個人的には最も好めませんでしたが、意外にもネット上の評判が  高くて驚きました。というわけで三押しに。もしも受賞したら、近年の芥川賞では珍  しい短さです。村上龍さんは激オシしそうです。  「縫わんばならん」は5作中、最も好きな作品です。特に1・2章の島の描写は  絶品です。でも予想と好みは別なので。この読みにくさは確実に敬遠される  でしょう。  「しんせかい」は主人公のスミトの変化がまったく読み取れず、天が手紙にしたた  めた〈一年で何もかも変わるよね〉というのが壮大なブラックジョークにしか感じら  れませんでした。  hajimeさん ​ 1.岸 政彦著『ビニール傘』(新潮9月号) ​ 2.宮内悠介著『カブールの園』(文學界10月号)  今回が初めての予想になります。  と言いましても、2冊しか読めておりませんが(笑) ​ 『ビニール傘』は大阪の残念な雰囲気がよく出ていてよかったです。  都会の片隅を切り取るときの大阪はなんて魅力的なんでしょうか。  『カブールの園』は、導入からあまり理解できていませんでした。 ​ さらさらと読んでしまったので、次点ということで。  akaneさん  1 縫わんばならん  ふわふわした方言が心地よくて好きです。  2 カブールの園  後半、お母さんの物分かりが良くなりすぎの気もしますが、主人公の意識の変  化とも捉えられますかね。  3 キャピタル  浦野さんと同じく、村上春樹似と感じました。(主人公のぐたぐた感も近い)  4 しんせかい  5 ビニール傘  この2点は読むのがつらかったです。

以上、参加の皆さん、お疲れさまでした。

また、次回もよろしくお願いします。

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