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第22回 東京小説読書会の報告


こんにちは。uranoです。 通算5回目となる課題図書型読書会のテーマは、黒川博行著『後妻業』。 テーマ的に取っつきにくいかもしれないけれど、映画化されて話題だし、やってみよー!とノリで決めたものの、参加者は主催の2名のみでした・・・。

後日「実は参加しようと思っていた」という方にお話を聞く機会があったのですが、出だしから合わなかったようで。 言われてみれば、そうですよねー。 冒頭からして、きな臭いというか、胸糞悪いというか。 でもペースをつかめると、一気読みできると思います。

本作は資産家の男やもめの「後妻」となり、自然死を装って殺しておいて、財産をがっぽり相続するという、とんでもないアラセブ女の物語です。 主要登場人物は、彼女(小夜子)と、小夜子をアテンドする結婚相談員の柏木、そして「後妻業」の実態を暴こうとする私立探偵の本多の3人。 この3人による、追って追われてという展開が読みどころで、作品全体に敷かれた大阪弁のセリフが、ときに恐怖を、ときに笑いを、読者に届けます。

読み終えた感想は、 urano「口先だけで次々に大金が動くのが黒川さんらしいなーと思った」 hajime「みんなあれだけ苦労して、結局だれも幸せになれなかったねー」 といった感じでした。

なんだか身もふたもない感想ですが、でも面白いですよ。 ページ数(文庫版479ページ)の割にサクッと読めるので、皆さんもぜひ読んでみてください

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