第15回 東京小説読書会(直木賞カフェ)の報告
こんにちは。Hajimeです。
昨日は直木賞カフェでした。
毎度のことながら、のんびりと話をするだけの簡単な会でした。まとめることも難しい雰囲気です(^^)
ということで、結果と各人の予想を載せます。
◎第154回直木賞予想
S.K.さん
1.「家康、江戸を建てる」 2.「真実の10メートル手前」 3.「暗幕のゲルニカ」 4.「天下人の茶」 5.「海の見える理髪店」 6.「ポイズンドーター・ホーリーマザー」
選定基準は、単純に自身の好きな作品順にしちゃいました(笑) あとはもうただの願望ですが、北方さん浅田さんあたりに「家康、~」を、宮部さんあたりに「真実の~」を高評価して欲しいです。
S.R.さん
1 『ポイズンドーター・ホーリーマザー』 2 『家康、江戸を建てる』 3 『真実の10メートル手前』 4 『暗幕のゲルニカ』 5 『天下人の茶』 6 『海の見える理髪店』
5、6位はパンチ不足で落としました。3、4位はどちらもハマる人を選ぶなと思い、順番迷ったんですが最近の勢いで米澤さんを上に。2、1位の差は湊かなえさんの実績値だけで、家康は歴史小説っぽくないのに本格派な感じが好きな作品です^o^
T.T.さん
家康と天下人の二作品しか読めませんでしたっ。選ぶとするなら天下人です。千利休って有名な茶人だっていう事しか頭になかったですが、中々の野望の持ち主ですね。秀吉を操作し歴史を動かしていたとは、、最後の方は予想できなかった。視点人物も章ごとに変わって飽きずに読めました。 家康も着眼点良かったし読みやすかったですが今回は天下人に一票。
Hajimeさん
1.ポイズンドーター・ホーリーマザー 2.家康、江戸を建てる 3.真実の10メートル手前 4.海の見える理髪店 5.天下人の茶 6.暗幕のゲルニカ
まず、ポイズンドーター・ホーリーマザーですが、最後がよかった。途中までは湊かなえさんですわー。と読んでいましたが、最後に強かさというか、開き直りというかが表に現れてすっきりしました。 こういうの大好きです。
家康は、扱った主題が非常に良いです。 門井さんは前回登場人物を使い切れずにいたので、仕様のないところはあるとはいえ、ここまで非常に高評価です。 読みやすいところもよいですね!
他はあれですが、とりあえず真実の10メートル手前はノミネートする作品間違えている気がします…。王とサーカスでしょう、ノミネートするなら(´・ω・`) あと、天下人の茶。がっかりです。 もっと解釈とかではなく、使い古しの解釈でもよいから伊東潤!という作品が読みたかったなあ…。 他は順位通りです(^^)
enukoさん
1 家康、江戸を建てる 2 海の見える理髪店 3 暗幕のゲルニカ 4 天下人の茶 5 ポイズンドーター 6 真実の10メートル手前
mori-gakkyさん
1家康、江戸を建てる 2ポイズンドーター 3真実の10メートル手前 4暗幕のゲルニカ 5海の見える理髪店 6天下人の茶
1は、視点が面白かった。2は、Hajimeさんがおっしゃるように、ラストの突き抜けた感じは、一皮剥けたな(と偉そうに)思いました。
M.N.さん
1ポイズンドーター 2家康、江戸を建てる 3海の見える理髪店
湊かなえ先生は短編集ではありますが、今までの湊かなえワールド総集編のような内容なので実績込みでそろそろ受賞してほしいと思いました。家康は最近の直木賞が好きそうな作品だと感じました。米澤先生はもっと頑張れるかなと思い外してしまいました。 芥川賞はノリにのってる村田沙耶香先生にとっていただきたいです。
K.Su.さん
自分は海の見える理髪店の一作だけしか読んでませんが、決して明るい話ではありませんが、温かさや余韻の残る作品でした。荻原浩さんは外れがないですね。 皆さんの予想では家康、江戸を建てるの評価が高いですね。
saoriさん
私は家康〜だけですが、一押しです! 歴史小説は途中で挫折してしまうことが多い私でもスラスラ読めました! 笑ってしまうところが随所にあり、読んでいてとても楽しかったです^ ^でも、知識もつく内容。現代の地図と照らし合わせて再読したくなりました。
だんじろーさん
1.原田マハ著『暗幕のゲルニカ』(新潮社)
2.伊東潤著『天下人の茶』(文藝春秋)
5度目候補&文藝春秋社の伊東さんが手強いとは思いますが、あえて現代に必要な処方箋を与えてくれた、原田マハさん本命でいきます。
chisatoさん 『真実の10メートル手前』に1票をお願いします。 『暗幕のゲルニカ』と『天下人の茶』の3冊を読み比べた中で、一番面白かったので選びました! uranoさん 本命 荻原浩『海の見える理髪店』 対抗 門井慶喜『家康、江戸を建てる』
三番手 米澤穂信『真実の10メートル手前』
四番手 原田マハ『暗幕のゲルニカ』
五番手 湊かなえ『ポイズンドーター・ホーリーマザー』
六番手 伊東潤『天下人の茶』
『海の見える理髪店』は候補6作中、ひとつ抜けていると感じました。圧倒的な文章力と安定感、道具の使い方もさすがです。
問題は、単独受賞か、同時受賞か。 もしも同時なら『家康、江戸を建てる』を希望します。ものすごく面白いし、この試みを評価してほしいです。
『真実の10メートル手前』も読了後は「いい線いきそう」と思いましたが、突っ込みどころも多いんですよね。今回も東野さんが大立ち回りしそう。
◎番外編
芥川賞予想!
momiさん
わたしは崔実の「ジニのパズル」を一押しにしたいと思います!
次点は 村田沙耶香「コンビニ人間」で、 以下、山崎ナオコーラ「美しい距離」高橋弘希「短冊流し」の順です。
元々ナオコーラが好きなのですが 「美しい距離」で取るならば もっと他のもので受賞してもよい(よかった)という気がしてしまい^^
「ジニのパズル」はこの人、この話だけがすごく書きたかったのだ と思って、この人、これ以上に書きたいものは少なくとも当面は出てこない! という気がして、これで取れなかったらもう取らない気がして、
とってほしいなーと思います( ´∀`)
「コンビニ人間」もとっても面白かったんですが! uranoさん
本命 村田沙耶香「コンビニ人間」
対抗 崔実「ジニのパズル」
三番手 山崎ナオコーラ「美しい距離」
四番手 今村夏子「あひる」
五番手 高橋弘希「短冊流し」
上位3作の接戦だと思います。 迷ったのが「美しい距離」。 中盤過ぎまで長いと感じましたが、受賞しても不思議ではない名作です。 懸念されるのが選考委員の女性陣。 いつもナオコーラ批判をしてるんですよね。 今回も「夫婦の会話や接し方に無理がある」など、毎度の女性心理批判が始まりそうです。 ただ今回は、夫目線で妻の闘病を描いているので、今までより批判のトーンは落ちそうです。
「ジニのパズル」は回想部分と現在パートのバランスが悪く、若干、小説の体をなしてない印象を受けます。しかしそれを補うだけの力がありました。著者の主張がまっすぐで瑞々しく、新人賞たる芥川賞にふさわしいと思いました。
「コンビニ人間」はネタもいいし、構成もよくて傑作でした。白羽くんの動かし方がややご都合主義的なので、揚げ足を取る委員もいそうですが、肯定派のほうが多いと踏んで本命にします。
「あひる」は個人的に好きなのですが、象徴的すぎて苦戦必至。
「短冊流し」は闘病モノで「美しい距離」と被っているうえ、圧倒的に短くて不利。 ====================
今回の予想的中者はuranoさんとK.SU.さんでした!さすが、主催は違いますね!私?細けえこたあ、気にするなよ!
次回の直木賞は12月です。またいろいろな作者さんの本を読めるかと思うと、とても楽しみです。
それでは、また次回。